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5. 六分儀講座
2000/05/11


  六分儀は、船の位置を測定するために使用する器具です。
  星も見えて、水平線も見える薄明(薄暮)の頃、著名な星の高度をこの六分儀で測ります。(太陽や月なら昼間でもOKですが、、)
  全部で3つの星の高度と測った時間(秒単位で)を記録します。
  後は、天測計算表等を使用して計算すると、自分の船の位置が分かるというものです。
  簡単に言いますと、はい、そんな感じです。

  これまた、GPSという正解がありますので、これとの勝負です。
最初の頃は、20マイル(海里:約37km)以上の誤差がありましたが、(教官に、島が1個入る誤差だぞ!と虐められました。)最後の頃は、1マイル(1852m)以内に収まるようになりました。

  でも、とっても得をしたと思ったのは、私は星の名前を知っていることでした。
  他の者は、ほとんど星座も知らなければ、星の名前も知らないので、甲板に上がって六分儀を構えても、星を探している間に明るくなってきて、星が見えなくなった、又は暗くなって水平線が見えなくなったということで随分苦しんでいました。
#しかし、私も南半球に入ったときは、さすがに戸惑いました。

「六分儀の目的と測定原理」

  六分儀は、現在のようにGPSや電波測位システムがない時代に大洋を航海する際に、天体(太陽、月、惑星、恒星)の高度から船の位置を測定するための航海器具です。

  #測定原理は、理科系でない方は、ごめんなさい。読み飛ばして下さい。
  #簡単に書きますと、以下のとおりです。
  #かなり簡略した理論なので、深い突っ込みはお許し下さい。

  地球上の「緯度、経度」の分かっている地点から、ある時刻「年月日、時分秒」に位置「赤緯、赤経」が分かっている天体を見ると、6つの変数による三角関数のかたまりの方程式から、その天体の方位と高度が分かります。
  例えば、ビルの設計の際、ビルの影が周辺の住宅にどのような影響を与えるかをシミュレートするソフトをイメージして下さい。
  年月日(と時刻)が分かれば、太陽の天球上の位置が分かります。これに(年月日と)時刻とビルのある場所の緯度・経度が分かれば、ビルから見た太陽との相対位置が分かりますので、太陽の方位と距離が分かります。
  これを、PC上で時刻を変化させると、ビルの影をシミュレートできます。

  つまり、「緯度、経度」、「年月日、時分秒」、「赤緯、赤経」から「方位、高度」が算出されます。と言うことは、逆に「方位、高度」、「年月日、時分秒」、「赤緯、赤経」から、「緯度、経度」が分かります。(これが基本原理です。) しかし、六分儀で測定するのは、天体の高度だけなので、「緯度、経度」はでません。地図上に、正解の可能性がある「緯度、経度」を繋げた線が引けます。
  そこで、2個以上の天体の高度を測定すると、2本の線が引けますので、その2本の線の交点が求める「緯度、経度」すなわち、船の位置になるのです。

  先日、3個の天体の高度を測定すると言ったのは、位置精度を高めるため、3点方位による船位を測定するのです。

  なぜ、秒単位まで正確に測る必要があるかは、オフ会の時にでも。

(by shukaiさん)


註)   なぜ、秒単位まで正確に測る必要があるか? 続きを聞いてみたいと思ったそこのあなた。是非MLに、そしてオフ会に参加して、直接話を聞こうではありませんか。ML参加の申し込みはこちらへどうぞ。
  それにしてもshukaiさんって何者なんでしょうか? 発言者リストからご本人のサイトに行けますので、興味のある方はどうぞ。


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