ファインダーを使用する・しないに関係なく、まず前準備が必要です。
それは、あらかじめ星図を見て、ターゲットの周辺の「特徴的な」星の配列をさがしておきます。それらの「マーカ」を、肉眼でも見られる恒星のところまでたどれるようにして目星をつけておきます。これをしておくと、圧倒的に楽になります。ただ単に、ターゲットの座標を見ただけ(「マーカ」を見つけるのではなく、相対位置の確認だけ)だと、苦労します。
なお、前準備と書きましたが、これは「家にいるうちにやる」という意味ではなく、導入作業開始前(直前も可)という意味です。
慣れると、もはや星図を見なくても「マーカ」を完全に記憶してしまいます。それまでは、ある程度詳細な星図をかならず携行してください。
また、できればターゲットの写真などから、どの程度の拡散天体かを把握しておくとやりやすいです。
[ ファインダーを使用する場合 ]
ファインダーに、ターゲットの像が確認できることは一切期待しないで下さい。見えたら、もうけもの、程度に考えてください。
まず、前準備で調べた、導入の起点となる、サルでも導入できる恒星をファインダーに入れます。そして、そこから、(星図を参照しながらでも)「マーカ」となる特徴的な恒星群をたどっていきます。ターゲット近傍まで追い込んだら、そこで恒星とターゲットの位置関係をみながらレチクルを予想位置に合わせます。
このとき、「そこにある!」と強く念じて、有名な「わずかに視線をそらしつつ、しかししっかり見る」技を使うと(人間の網膜の最高感度の点をうまく利用する技です)、なにげにターゲットの像が見えたりします。これができない仲間からは「心眼」などとバカにされますが、みえる時は見えます。それでも見えないときは、「おまえはもう視野内にいる!」と(心の中で)さけんで自己暗示をかけつつ、スキャンモード(後述)に入ります。
あまりにも空が悪く、「マーカ」がほとんど見えない、という場合は、「倍々伸ばし」の応用をつかいます。北斗のひしゃくの頭を5倍のばすと北極星、とかいうやつの応用です。星図をみながら、「ターゲットの位置はあの星とあの星のn倍、それに使うあの星は、この星とこの星のm倍」、とやるわけです。これすら通用しない光害・透明度・シーイングでは、星雲星団は見えませんので、撤退をおすすめします(裏をかえせば、まず間違いなく通用します)。
[ ファインダーを使用しない場合 ]
鏡筒そのものを照準器として用います。慣れると、肉眼で見える惑星程度なら、ひょいと動かす(この間、3秒)だけで視野に入れることが可能です(ただし、訓練を怠るとすぐにロストテクノロジー化します)。
コツは、鏡筒の架台の回転軸の向きに注意しておくことです。大抵は、「高度・方位角」または「赤経・赤緯」の2軸回転・運動平面を持つわけですが、目標天体がどちらかの軸(赤道儀の場合、赤緯軸が有利)による運動平面にのるようにまず合わせてしまい(目線位置を平面上に置くと容易)、その軸を固定して次に残る軸でターゲットに合わせます(平面から法線方向に離れた鏡筒上の位置に目線を置くと容易)。そこで、合っていることを祈りつつ、スキャンモードに移行します。
[ スキャンモード ]
基本的に「少し視野を重複させるようにして、スウィープする」ことになります。ターゲットの近傍に恒星がある場合など、明らかにそこにいるはず、という場合は「心眼」(本人にとっては「心眼」などでは決してないが、便宜上・・・)で見ます。精神集中10分もすれば、見えます。
(ただし、本当にだめな時はだめです。あきらめも肝心かと)
明らかにスウィープが必要な場合、あえてスキャンモード前に合わせておく位置をずらしておくのも有効です。こうすると、スキャンする方向があらかじめ明らかになるので、「心の迷い」なく「心眼」に集中できます。
なお、基本なのでぬかりはないかとは思いますが、倍率は有効最低倍率に近い(あまりどんぴしゃりにしない方がいたって良い可能性あり)ところまで下げておきます。
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