| 8. 星雲・星団の明るさについて
2000/06/13 |
M57は、全光度は9等と暗めですが、小さいため集光度が高く、意外と見やすい天体です。集光度が高いので、倍率をかなり上げても大丈夫です。 「(中央)集光度」という用語は彗星屋の用語なのでこの場合に適切かどうかはちと怪しいですが(「表面輝度」と称する本もある)、理屈は同じです。 いい例が、M51とM101の比較です(両者、北斗七星から容易に辿れて近いので比較にいいです)。M51はM101より暗い(カタログによって違いますが、これはここで述べる理由でM101を暗めに見積もっているためと思われます)のですが、視直径ではM101はM51の2倍あります。このため、光量はM51の4倍の面積に拡散してしまい、M51に比べて異様に光害に弱い天体になっています。これは、ぜひ見比べてみてください。明らかに実感できます。 なので、見えそうな星雲星団をカタログから物色するときに全光度だけで判断していると、数字では明るそうなのに実際には見えないものを「つかまされる」ことがあります。というわけで、事前に写真などで拡散の程度などを調べるのが必須、というわけです。 このへんの確認と事前調査にぴったりの写真集でおすすめなのが、「天文グラフィティ・銀河」と「天文グラフィティ・銀河系の星雲・星団」という本です。もしかしたら絶版かもしれませんが、31cmという「小型」の機材で写した普通の写真なのでいろいろな意味でいい資料になります。大望遠鏡での「見えっこない」像とは違い、気合とそこそこの機材と空に恵まれればこの程度は見えるかも、という写真です。 光害にうもれる例のもう1つが、ご存知M31、アンドロメダ大銀河です。 |
| (by Hiroki Takahashiさん) |
| 註) | 単純に数字だけでは見やすいかどうか分からないということです。「倍率が高ければいい望遠鏡という訳ではない」というのと同じようなことでしょうね。 |